FXでチャートパターンは重要といわれていますが、何がどのように重要なのかということをデータ的な視点で調査してみました。50通貨ペアを対象に約半年間のチャートパターンから成功率の高いものから低いものまでトレードの参考にしてください。
チャートパターンデータ(2015年11月8日~2016年5月6日)
●ヘッド・アンド・ショルダー
50通貨ペア中 トータル689回 成功573回 失敗116回 成功率83%
トレンド相場の反転シグナルとなるチャートパターンで、期間内のチャートパターン成功率としては2位。1位は下落トレンドから転換する逆ヘッド・アンド・ショルダーになっており、信頼度が高いパターンということがわかります。
●逆ヘッド・アンド・ショルダー
50通貨ペア中 トータル728回 成功617回 失敗111回 成功率85%
チャートパターンの成功率としては1位。ヘッド・アンド・ショルダーは波形理論から考えれば出現率や成功率が高いというのも納得できます。ダブルトップも同様ですが波形を描きながら上昇や下落をしていく相場では、トレンド転換時のチャートパターンは限られてきます。
●ダブルトップ
50通貨ペア中 トータル157回 成功123回 失敗34回 成功率78%
ダブルトップやダブルボトムは相場の状態を察知しやすいパターンの1つ。トレンドの天井や底をブレイクできずに相場のパワーバランスが入れ替わることで形成されます。
●ダブルボトム
50通貨ペア中 トータル117回 成功92回 失敗25回 成功率79%
●アセンディング・トライアングル
50通貨ペア中 トータル1502回 成功1101回 失敗401回 成功率73%
トレンド中断持ち合いのチャートパターンで、強いレジスタンスラインに頭を押さえられながらも、安値は切り上げ買い圧力が強いことが読み取れるチャートパターン。
●ディセンディング・トライアングル
50通貨ペア中 トータル1739回 成功1250回 失敗489回 成功率72%
下落トレンドの途中で出現するパターンで、強いサポートラインに支えられながらも高値を切り下げ売り圧力が強いことがチャートから読み取ることができるパターン。
●上昇フラッグ、下降フラッグ
上昇フラッグ
50通貨ペア中 トータル3413回 成功2513回 失敗900回 成功率74%
下降フラッグ
50通貨ペア中 トータル3634回 成功2628回 失敗1006回 成功率72%
上昇フラッグでは一定の幅で右肩下がりに、下降フラッグでは一定の幅で右肩上がりに順張り派(押し目・戻し目狙い)泣かせのチャートパターンですが、ラインブレイク後の成功率は7割以上と高めです。
時間足別のチャートパターの成功率
15分足 成功率65%
30分足 成功率66%
1時間足 成功率67%
4時間足 成功率65%
日足 成功率69%
時間足別の成功率で意外だったのは、4時間足よりも1時間足のほうが成功率が高いということです。日足が一番なのは納得ですが、スイングトレードで4時間足以上しかパターンを確認していない場合には、1時間足も分析対象にしていく必要があるのかもしれないですね。
データから読み取るチャートパターン
過去の検証データから各チャートパターンをみていくと、何も根拠なしに漠然とチャートパターンが重要と考えるよりも具体的な戦略を練っていきやすくなります。
予測困難な相場でパターン完成から思惑通りの値動きになる成功率が全体的に7割前後というのは驚異的な数字です。環境認識にチャートパターンを取り入れていない方は、考え直す必要があるのかもしれません。
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